こいのぼりの魅力。起源から色の意味まで深堀り

手づくり徒然

春の訪れと共に、街を歩くと時折目にする「こいのぼり」。
家々の庭先や川沿いに色とりどりの鯉のぼりが泳ぐ姿は、日本の里山の原風景とも言えますね。

子どもたちの健康と成長を願うこいのぼりは、長い歴史を通じて、家族の絆を深め、文化を次世代に伝える重要な役割を果たしてきました。
この記事では、こいのぼりが持つ意味とその魅力について深掘りしていきます。こいのぼりを取り巻く豊かな文化と、それを通じて深まる人々との関係に焦点を当てて、春の訪れを祝いましょう!

こいのぼりの起源

鯉のぼりの起源は、中国の伝説にまで遡ります。
最も有名な話は、鯉が龍門という滝を登り切った際に龍に変身するという伝説です。逆境にも屈せずに努力を重ねることの大切さと、それによって偉大な成就を得ることができるという教訓を象徴しています。この伝説が日本に伝わり、子どもたちの成長と成功を願う意味を込めて、鯉のぼりが飾られるようになりました。

日本での発展


1857年(安政4年)歌川広重『名所江戸百景 水道橋駿河台』(東京富士美術館所蔵)
出典: https://jpsearch.go.jp/item/tfam_art_db-9441

日本における鯉のぼりの歴史は、古くから伝わる節句の行事と深く関連しています。特に、5月5日の端午の節句(こどもの日)には、子どもの健康と将来の成功を祈って鯉のぼりが飾られるのは、誰でも知っていますよね。
この習慣は、武士の文化や風習が起源とされ、鯉が滝を登る伝説から、子どもたちが健やかに成長し、人生での困難を乗り越える力を持つようにとの願いが込められています。
当時の日常生活や風景、祭事などを色鮮やかに描き出した「浮世絵」が発展し、鯉のぼりを描いた作品も多く存在します。鯉のぼりが端午の節句の象徴として、また一般の家庭での祝祭の様子を伝えるものとして、広く認知されるようになりました。
江戸時代を経て、現代でも多くの家庭や地域で大切な伝統行事として引き継がれています。

こいのぼりの色とその意味

こいのぼりの色は、当初は「黒」が主流だったのですが、明治時代に赤色が登場し、現代に入ってから青やピンクなどのカラフルな色が登場しました。家族構成や健康、幸福を願う意味が込められており、それぞれが家族の一員を象徴しています。

江戸時代:黒い鯉
黒い鯉は「子ども」を象徴し、子どもの成長と成功を願う意味を持っていました。

明治時代:黒い鯉と赤い鯉
明治時代に入ると、黒い鯉と赤い鯉が組み合わされるようになり、黒い鯉は「父親」、赤い鯉は「子ども」を示すようになりました。

昭和〜現代:黒い鯉と赤い鯉と青い鯉
昭和時代には、青い鯉が登場し、黒い鯉は「父親」、赤い鯉は「母親」、青い鯉は「子ども」を象徴し、現代に至るまで受け継がれています。最近では、緑や黄色などのカラフルなこいのぼりも登場し、白黒テレビがカラーテレビに移り変わるように、表現豊かになりました。

季節感あふれるインテリアとしてのこいのぼり

現代に入るとコンパクトなお住まいの需要が高まり、庭やベランダだけでなく、自宅の中にこいのぼりを飾るご家庭も少なくありません。
室内にこいのぼりを飾ることは、春の訪れを心地よく感じさせるだけでなく、家の雰囲気を一新させます。

新鮮な空気と暖かさを家の中に
春は新生活の始まりを象徴します。こいのぼりを飾ることで、新鮮さを室内にもたらし、毎日を明るく始めることができます。
カラフルなこいのぼりは、見るだけで気分を上げてくれます。特に、外の世界が寒くて灰色がかっている時期に、室内に春の色彩を取り入れることで、心にも暖かさをもたらします。

日本の季節感を再発見
室内にこいのぼりを飾ることは、日本の四季を実感させ、春の訪れを祝う習慣を家庭内で手軽に再現できます。
都市環境では、自然の変化を直接感じることが難しくなりがちですよね。
こいのぼりを飾ることで、春の訪れと共に子どもの日の伝統を祝う行事を通じて、季節の変わり目を意識し、季節感を感じることができます。特に子どもたちにとって自然界のリズムと調和する大切な経験となります。
家庭でこいのぼりの意味や由来についての会話は、子どもたちにとって楽しみながら学べる絶好の機会です。文化的な背景や家族の伝統を次世代に伝える手段となります。

一緒に手作りする楽しみ

春の訪れを感じながら、家族や友人とこいのぼりを手作りする時間は、何よりも温かい絆を育むひとときです。

自然と会話が弾む
布の切り方や貼り方などで絵柄の風合いが変わるので、世界に一つだけの作品が仕上がります。
どんなこいのぼりを作るか、どういうふうに仕上げていくかを考え合う過程で、普段は出ないような話題が自然と出てきます。
作り終わったあとは、周りの方の作品と見比べてみて、風合いの違いや個性を楽しむのもひとしおですね。

一緒に何かを作り上げる幸せ
誰かと一緒にこいのぼりを作る過程は、一緒に目標を達成したときの喜びを分かち合える素晴らしい体験です。その達成感は、ひとりで作業するよりも格別です。

端午の節句の話をしながら
手を動かしながら、こいのぼりが持つ文化的な意味や背景について話すことで、端午の節句への理解が深まります。こいのぼり文化を身近に感じ、大切にしたいと思う気持ちを育てます。会話を通じて、お互いの好みや隠れた面を発見できるかもしれません。

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