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聖隷クリストファー大学 リハビリ学部

和紙工芸品を作業療法の授業に活用!
作業療法学科 准教授 藤田さより先生に、授業の様子や選んだ理由などをお伺いしました。

聖隷クリストファー大学とは

聖隷クリストファー大学は静岡県浜松市にキャンパスを持つ私立大学です。
保健医療福祉の総合大学として毎年多くの卒業生が保健・医療・福祉・介護などの分野で活躍しています。
キャンパス周辺には20以上の医療・福祉施設があり、こうした近隣施設の協力のもとに、各専門分野の講義や演習・実習を行っています。

リハビリテーション学部 作業療法学科

この学科では作業療法士を目指す学生たちが、確かな技術と知識・豊かな人間性を兼ね備えた「作業と健康のスペシャリスト」を目指し、日々講義や実習に取り組んでいます。

4年間で1000時間を超える実習を行っており、周辺施設から利用者の方に来ていただき、医師の指導のもと学生が実際に治療援助する実践的な演習も取り入れています。

さくらほりきりの「和紙工芸品」を授業で活用

リハビリテーション学部作業療法学科 准教授 藤田さより先生の授業では、さくらほりきりの和紙工芸品のキットが使われています。

使用されているのは、メガネなスマートフォンなどが収納出来る「和紙のマルチホルダー」。8センチほどの仕切りの付いた小箱をボール紙と和紙で作るキットです。

なぜ和紙のマルチホルダーが授業に採用されたのでしょうか?
藤田先生によると「構成的作業の分析にちょうどいい」とのこと。

手順や仕上がりが明確で、簡単で単調な繰り返しがある作業(=構成的作業)は、集中力を維持しやすく、安心感や満足感を得やすいと言われています。

手順が明確!構成的作業の分析に向いている理由

藤田先生に「和紙のマルチホルダー」がどのように構成的作業の分析に向いているか、お聞きしました。

  • 友禅和紙の日本らしい絵柄や和紙特有の手触りが落ち着きや安心感、温もりを感じさせる。
  • 工程の順番がしっかりと決まっていて、手順通りに進めていけば丈夫できれいな仕上がりになる。
  • 実物大の型紙や、図を多用した詳細なカラー説明書がついていてわかりやすい。
  • 土台となるボール紙は型抜き済みで、折る位置には折りスジも入っているので組み立てが容易である。
  • 厚紙を切るなどの難しい工程も無く、短時間で完成させることが出来るので達成感や満足感を得やすい
  • 誰でも簡単に完成出来るように工夫されている(自分は作れなかった、と他者と比べなくてよい)

など、たくさんの点をあげてくださいました。


きっかけは先生ご自身の経験

「以前の職場でさくらほりきりのキットを知り、自分でも作業療法の場面で使うようになりました。それがきっかけで、今では大学の教育活動の一環としても活用しています。」

 

手芸に馴染みのない人でも、簡単に美しい仕上がりの和紙の箱作りを楽しんでもらいたいと重ねた工夫が、患者様への作業療法だけではなく、作業療法士を志す学生の皆様の教育の場でも活用して頂いていることは驚きであり、また大変嬉しい発見でもありました。
藤田先生、作業療法学科の学生の皆様、ありがとうございました。

 

聖隷クリストファー大学
〒433-8558
静岡県浜松市北区三方原町3453

https://www.seirei.ac.jp/

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